狐の妖魔・小唯(シャオウェイ)は、愛する王生(ワン・シェン)の命を救うために妖力を失った。それから200年、王生は既にこの世を去っていたが、小唯は彼の面影を胸に、今も人間界を放浪している。人間の心臓を口にしなければその容色を保つことができないことに加え、狐族(こぞく)の掟を破った彼女は罪人として同族から追われる身となっていたのだ。ある満月の夜、小唯は狐族の追っ手に見つかってしまう。風を切って逃げる小唯を捕まえられず、追っ手は容赦なく矢を射かける。すると、外れた矢が偶然近くで狩りをしていた李静(リー・ジン)公主をかすめた。驚いて棒立ちとなった馬から、振り落とされてしまう李静。彼女を抱きとめたのは、通りがかりの王英(ワン・イン)だった。しかし、李静の従兄・肖陽(シャオ・ヤン)と護衛の兵たちは、矢を放ったのが王英ではないかと疑い…。
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